芸能人が自殺したという報道がたびたびでる。特に最近は多い印象。亡くなった芸能人のことがとりわけ好きだったわけでなくても、自殺というニュースを見ると気分が落ち込む。特に亡くなったのが若い人だと。
もちろん自殺した人のことが可哀想だなという感情は少しは出るけれど、自殺のニュースを見たときの心理状況によっては自殺を完遂できたことがうらやましいなと思ってしまうことがある。不謹慎だけど。
精神状態が安定して自殺のことをあまり考えない生活を送れるようになった今でも、自殺のニュースを目にすると強制的に自殺について考え込んでしまう。この人はどんな方法を選んだんだろう。なぜメディアで活躍できるくらい成功しているのに死を選ぶんだろう。いつから死にたかったのかな。いろいろ考えるけど、ただ自殺という言葉に引っ張られて頭のなかが自殺でいっぱいになる。
こういう時はSNSなんかは見ないほうが得策だ。だがそれがわかっていてもSNSの海をさまよって、より詳細なニュースだったり、その報道に対するコメントを見続ける。そんなことをしたところで気分は落ち込むだけなのはわかっている。けどやめられない。ほかのことを考えようと思っても、頭を切り替えることができなくなる。
なぜ自殺報道にはこれほど強い力があるのだろうか。インパクトの強い事件は引っ張る力が強いけれど、なかでも自殺報道には引っ張られる。自分が自殺未遂経験者だからだろうか。精神が健常な人でも引っ張られるんだろうか。
できればこういったニュースは目にせず、心穏やかに過ごしていたい。でもこんな不安定な世の中で不穏なことが起こらないわけがない。自殺も減らない。
しかしニュースを一切見ない生活なんてできないだろうから、悲しいニュースを目にしても揺らがない強い心が欲しいな。でも、自殺報道を聞いて揺らぐピュアな心を捨ててしまうのはなんだか違う気がするな。